第272回研究講演会開催報告


日時:平成10年7月2日(木)8:40〜10:00
会場:〒036−8224弘前市文京町3 弘前大学理工学部2F大会議室
講演題目:継続を用いた関数プログラムの最適化-とくにパラメータの大域化
講師:札幌学院大学教授 長田博泰先生

講演要旨:
プログラミング言語の制御を扱う一般的で強力な機構である継続 (Continuation)の定義から説き起こして、その特徴、実現法、適用例について 詳述された。goto, break, exit等の特殊な制御構造と比べると、継続による 制御では大域脱出、誤り制御、コルーチンを表現することができる。さらに、 非決定性処理、平行処理を容易に書くことができる。継続は通常のスタックを 用いて実現できないので、処理系の負担が大きい。そこで、本講演では継続渡し (Continuation-Passing Style)で実現する方法が示された。この方法による 継続は、再帰除去等のソースレベルのプログラム変換システムとしても利用 可能となる。継続を用いてバックトラッキング、コルーチン等を記述した プログラム例を揚げて、継続のもつ強力な制御機能が示された。

参加者数:73名
報告者:深瀬政秋
〒036−8224 弘前市文京町3
弘前大学 理工学部 電子情報システム工学科
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(tel) 0172-39-3630 (fax) 0172-39-3645