第276回研究講演会開催報告


日時:平成11年4月21日(水)14:40〜16:10
場所:東北大学工学部 電気・情報館101大講義室
演題:「マルチメディア時代を拓くVLSI技術の展望」
講演者:山品正勝
(日本電気(株)マイクロエレクトロニクス研究所)

講演要旨:
 0.1um以下に迫る極限微細加工技術の急速な進展に伴い、1チップ内 にシステム構成要素を全て内蔵させる「システムLSI」化が可能になりつつ ある。一方、応用分野として情報機器のマルチメディア化とモバイル化のニ ーズが高まりつつある現代社会では、このシステムLSIの性能として単に高 速性のみならず、低消費電力性、設計・テスト容易性、アナ・デジ混載可能 などの多機能性も同時に要求されることとなり、解決すべきVLSI技術課題 が益々増大しつつある。講演では、マルチメディア時代に対応できるVLSI 技術課題の1つとして「1GHzクロック分配技術」を取り上げ、それを解決す る最先端回路技術・システム技術について概説すると共に、非同期システ ム活用の重要性などについても言及した。また、ポストCMOS回路技術の1 つとしてドミノロジックなどダイナミック回路技術の有用性についても触れ、 次世代VLSIのさらなる高性能化には従来の延長上にない新しい回路・シス テム技術の開発が必須であることが強調された。

参加者:250名
報告者:羽生貴弘
東北大学大学院情報科学研究科
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