第289回研究講演会開催報告


開催日時: 平成13年11月26日(月) 14:30-16:00
開催場所: 八戸工業大学AVホール
講師: 樋口 龍男 (東北大学大学院情報科学研究科教授)
演題: ディジタル信号処理の今後の展望
−やさしいIT技術へのアプローチ−

講演要旨: 「情報関連学科では、高等数学を多用したり、優れたプログラミング能力が 必要である、と一般に考えられている。それは本当だろうか? たとえば情報の分野では微分方程式は差分方程式で表わして四則演算だけを 使って解くし、またたとえばMATLABを自由に使いこなせば高度なプログラミング は必ずしも必要ない。」 樋口教授の講演はこのような話からスタートし、終始平易な語り口でデジタル 信号処理の基礎から、最先端の話題までを解説した。 数式をほとんど使わずに、位相限定相関、スマートビジョンセンサー、 消費エネルギーミニマムの省エネシステム、並列化と多重化による処理の高速化、 冗長複素数系、さらには分子の多様な選択機能に着目した酵素(分子)トランジスタ の話題、知的信号処理の話題、等々の話題を、単なるアイデアの開陳ではなく、 豊富な実験的裏付けを論拠に、やさしく解説して、聴衆を魅了した (聴衆の90%は本学システム情報工学科2年生)。

参加者:本学システム情報工学科2年生(約100名)および一般市民などを含め約120人。
報告者
奈良 久
八戸工業大学システム情報工学科
TEL: 0178-25-8078(研究室)
  0178-25-8080(事務室)
FAX: 0178-25-1692
Email: nara@hi-tech.ac.jp