情報処理学会東北支部第345回研究講演会開催報告



 日時:2009年10月20日(火)14:30〜16:00
 場所:秋田大学工学資源学部5号館1階101講義室

 講師:スペイン カタロニア工科大学 教授
    アントニオ・ルビオ(Antonio Rubio)氏

 演題:ヨーロッパ連合の高等教育システム(ボローニャプロセス)と
    その中で行われている多国間共同研究の紹介

 概要:
   ヨーロッパ連合(EU)の高等教育機関では,ボローニャプロセスが進行中であ
  る。このプロセスは,EU内多国間で,学生・研究者・教員の移動を自由にして
  先進的な科学研究を促進し,生活や自然・環境を改善する革新的な製品を生み
  出すことを目指す高等教育システムである。ボローニャプロセスの一環として,
  Rubio先生が中心になり,TRAMSプロジェクトが進行中である。このプロジェク
   トでは,カタロニア工科大学(スペイン),グラスゴー大学(英国),インテ
  ル,IMEC(Interuniversity Microelectronics Center)が共同で研究を推進し,
  2020年のコンピュータシステムの設計枠組みの構築を目指している。本講演で
  は,ボローニャプロセスとTRAMSプロジェクトについて紹介する。

 講演報告:
  はじめにヨーロッパ連合(EU)の枠組みや歴史などの概要について説明が行わ
  れた。また,その状況下において,学生・研究者・教員が自由に移動し,先進
  的な科学研究の促進や,生活・自然環境の改善を可能とする製品生産のために,
  高等教育を行うシステム(ボローニャプロセス)の意義について説明があった。
  次に,ボローニャプロセスのケーススタディとしてTRAMSプロジェクトの紹介が
  あり,これまでの成果と課題を踏まえ,46カ国が参加し2020年までに高等教育
  を一層充実させるプロセスが現在進行しているとの説明が行われた。さらに,
  学生に対しては,“留学などを経験して国際的な人材になって欲しい”とのア
  ドバイスもあり,参加者にとって非常に有意義な講演であった。

 主催:情報処理学会東北支部
 共催:秋田大学工学資源学部情報工学科
 参加者:92名
 報告者:玉本英夫,景山陽一(秋田大学工学資源学部情報工学科)