第349回研究講演会開催報告



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日時 :2009年12月4日(金)16:30〜18:00 
場所 :東北工業大学長町キャンパス 1号館R121教室
   (郵便番号982-8588 仙台市太白区二ツ沢6) 
   
講師:伊東俊彦 氏(東北大学大学院経済学研究科元教授、現講師) 
演題:「中国におけるソフトウェア・オフショア開発の現状 -上海・西安の現地照査より-」
 
概要:平成18年、20年、21年と中国のソフトウェア産業を中心とするビジネス調査を
   行った結果を報告します。中国のソフトウェア産業はGDPの急激な発展と共に、
   近年まで年率20%を超える急成長を遂げている。その中で、わが国の関係でみると、
   ソフトウェア開発の一部を切り出して海外で行うソフトウェア・オフショア開
   発の割合も増えて来ている。
   ただし、上海・北京などの急成長を遂げている地域と、西安・大連などの比較
   的安定した地域では、人材の流動性、質、給与などの面で大きな違いがあるこ
   とがわかる。
   本発表では、そのような違いを踏まえて、中国におけるオフショア開発の現状
   からみた今後の方向性と、日本との関係について考察する。

講演報告:オフショア開発を中国型、ベトナム型、バンガロール(インド)型に分類し、
   IT技術、英語力ではバンガロールは他の2地域より高いなどをグラフで示された。
   中国ソフトウェア産業は2002年から2005年までの5年間で売上は5.3倍に拡大され
      ている。上海、無錫、北京、西安、大連におけるオフショア開発の比較を調査結果
      から、グラフ表示により分かりやすく説明された。技術移転の視点の比較では、
      移転技術の高低、現地技術の多少では西南がすべて平均的な位置となっている。
      中国のソフトウェア産業は著しい進展を示している。今後は日本と中国の文化の
   違いからくる問題点などを挙げられた。講演は大変分かりやすかった。熱心な質疑
      応答があり、終了予定時間を15分ほどオーバーして18時15分ころ終了した。
      参加者にとって大変有意義な講演であった。

主催:情報処理学会東北支部
参加者:19名 
報告者:小島正美(東北工業大学ライフデザイン学部経営コミュニケーション学科)

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