第18回(令和4年度)野口研究奨励賞

受賞者


赤間 怜奈
東北大学データ駆動科学・AI 教育研究センター 助教

対象論文


Reina Akama, Sho Yokoi, Jun Suzuki and Kentaro Inui,
“Filtering Noisy Dialogue Corpora by Connectivity and Content Relatedness,”
Proceedings of the 2020 Conference on Empirical Methods in Natural Language Processing, pp. 941–958.

研究の概要


本論文は、 深層ニューラルネットワークによる対話応答文生成モデルの性能向上を、 モデルの構築に利用する 訓練データの改善により実現したものである。 自然言語処理における文生成技術は、 深層ニューラルネットワ ーク技術の発展に大きく牽引されてきた。 深層ニューラルネットワークによる文生成モデルが十分な性能を発 揮するには、 良質な訓練データが大量に必要であることが知られている。しかし、対話の成立条件を明確に定 義することが難しいという対話特有の困難さ故に、 これまでの対話応答文生成研究では、 訓練データの品質に 関する議論が難航していた。このような背景の下、本論文では、発話間の接続性および関連性が対話データの 品質推定に有効であることを、 対話コーパスに含まれる低品質なデータの自動検知と除去の実験を通して実証 した。また、 訓練データの高品質化が応答文生成モデルの最終的な性能向上に寄与することを、大規模な応答 生成実験を通して経験的に明らかにした。 本研究により得られた知見は、 対話応答文生成モデルの性能向上に おけるデータ戦略の有効性と対話応答生成技術の発展に繋がる新たな方向性を提示した。

受賞の感想


この度は、 野口研究奨励賞という素晴らしい賞をいただきありがとうございます。 情報処理学会東北支部なら びに選考に携わった皆さまに感謝申し上げます。本研究は、感染症により世の中が一変する中、博士課程を締 めくくる学生最後の研究として取り組んだものでした。本研究の遂行にあたり、どのような状況下でも温かく 丁寧にご指導いただいた乾健太郎先生、鈴木潤先生、横井祥先生に深く感謝いたします。これからも、一研究 者として、些かなりとも情報処理分野の発展に貢献できるよう、日々精進してまいります。

award/2022noguchi.txt · 最終更新: 2025/02/07 by admin