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 今回受賞対象となった論文では,近年大規模数値計算の実行に有用な環境が整いつつあるFPGAを用いて,専用計算機の開発を行っている.FPGAを利用した津波シミュレーションの例は少なく,専用回路を一から設計する必要があった.そのため,既存の津波計算ソフトウェアを基に,ハードウェア向けの計算アルゴリズムを考案し,これに基づき,シミュレーションの一連の計算を行うパイプラインを設計している.このパイプラインを粗粒度な時空間的並列性に基づいてアレイ状に配置し,アレイのパラメータによって定義される設計空間の探索を行った.その結果,最適設計においては,同一のシミュレーションをGPUによって実行した場合と比較して,1.7倍の計算性能,7.1倍の電力性能比を達成し,本研究で提案した津波シミュレーション専用計算機の優位性を示すことができている.また,提案したアーキテクチャの性能モデルを考案し,これによって将来利用可能となるより大規模なFPGAにおいて,更なる性能向上を達成できることを明らかにしている. 今回受賞対象となった論文では,近年大規模数値計算の実行に有用な環境が整いつつあるFPGAを用いて,専用計算機の開発を行っている.FPGAを利用した津波シミュレーションの例は少なく,専用回路を一から設計する必要があった.そのため,既存の津波計算ソフトウェアを基に,ハードウェア向けの計算アルゴリズムを考案し,これに基づき,シミュレーションの一連の計算を行うパイプラインを設計している.このパイプラインを粗粒度な時空間的並列性に基づいてアレイ状に配置し,アレイのパラメータによって定義される設計空間の探索を行った.その結果,最適設計においては,同一のシミュレーションをGPUによって実行した場合と比較して,1.7倍の計算性能,7.1倍の電力性能比を達成し,本研究で提案した津波シミュレーション専用計算機の優位性を示すことができている.また,提案したアーキテクチャの性能モデルを考案し,これによって将来利用可能となるより大規模なFPGAにおいて,更なる性能向上を達成できることを明らかにしている.
  
award/2016noguchi.txt · 最終更新: 2019/07/10 by 127.0.0.1